スキンケアの基礎でもある洗顔。
洗顔で気を付けたポイントはいくつかありますが、そのうちの1つが「洗顔に使うお湯の温度」です。
「シャワーをしたままの熱いお湯で洗顔してる」
「気持ちがいいから冷水で洗顔している」
このように、洗顔時のお湯の温度を気にしない方が多いですよね。
結論から言うと、洗顔時のお湯の温度は32~36℃がベスト。
- なぜ32℃~36℃のぬるま湯がベストなのか
- 熱いお湯や冷水はなぜダメなのか
詳しく解説していきます!
洗顔の温度は32~36℃のぬるま湯がベスト
結論から、洗顔時に使うお湯の温度は32℃~36℃のぬるま湯がベストです。
35℃のぬるま湯が洗顔に最適な理由は主に下記の3点。
- 汚れを落とすのに適切な温度
- 洗顔後の肌の水分量が多く保たれる
- 正常な皮膚の温度と同じ
汚れを落とすのに適切な温度
まず、洗顔の目的である汚れを落とすということ。
お湯の温度によって、汚れの落ち具合が変わってきます。
次の大手化粧品会社であるディセンシアの研究データを見てみましょう。
右側のデータを見てみると、お湯の温度が高いほど汚れが落ちていることが分かります。
逆に、25℃の冷ための水ではやや汚れの落ちが悪いですよね。
- 42℃→良く落ちる
- 36℃→落ちる
- 25℃→やや落ちが悪い
お湯の温度が高いほど、皮脂などの油汚れは落とすことが、熱いお湯で洗うと皮脂が落ちすぎて乾燥します。
データの左側【お湯の温度と水分蒸散量の関係】を見てみましょう。
こちらは、温度が高いほど水分蒸散量の値が高く、温度が低いほど水分蒸散量の値も低くなりますよね。
注目してほしいのは、10分後です。
42℃の熱いお湯で洗顔をした場合は、水分蒸散量の値が高いまま。時間が立ってもしばらく水分が失われていくので、洗顔後にツッパリ感やヒリヒリ感が出ることもあるでしょう。
それに比べて36度のぬるま湯では10分後には25度の水と同じくらいまでの値に落ち着いています。
このことからも、32℃~36℃前後のぬるま湯が、汚れも落とせて肌の水分量も保たれる最適な温度と言えます。
洗顔後の肌の水分量が多く保たれる
洗顔に32℃~36℃のぬるま湯が最適な理由2つ目は、洗顔後に肌の水分量が多く保たれるということです。
上記でもすでにほとんど説明してしまったのですが、補足していきます。
こちらは、敏感肌化粧品ブランドNOVのデータです。
シンプルなデータで分かりやすいですよね。
洗顔前の水分量を1としたとき、42℃のお湯で洗顔後は半分くらいにまで下がっています。
一方で、35℃のぬるま湯ではお湯よりも水分量が多く保たれているのが分かります。
熱いお湯ですすぐと必要以上に皮脂をとりすぎてしまい、お肌の乾燥につながります。
すすぎの適温は熱くもなく冷たくも感じない温度で35℃くらいが目安です。引用:NOV
正常な皮膚の温度と同じ
洗顔に32℃~36℃のぬるま湯が最適な理由3つ目は、正常な皮膚の温度と同じということです。
一般的に、正常な皮膚の温度は32℃~34℃と言われています。
肌の温度と同じ温度で洗うということは、それだけ肌への負担を減らすことができます。
肌質によって少し温度に変化を付けるのもおすすめです。
自分に合ったぬるま湯が何度が確認しておきましょう。
- 乾燥肌:30℃~34℃
- 普通肌:33℃~35℃
- 脂性肌:35℃~36℃
共通して言えることはぬるま湯という点です。
40℃を超えるお湯は、皮脂を取りすぎて乾燥に繋がりますし、バリア機能の低下から肌トラブルにも繋がります。
設定温度に迷ったら、「ちょっと冷たいかな」と感じるくらい低めの温度に設定しておいた方が良いですよ。
- 汚れを落とすのに適切な温度
- 洗顔後の肌の水分量が多く保たれる
- 正常な皮膚の温度と同じ
【熱いお湯】洗顔時のお湯の温度が高いとダメな理由
洗顔に最適な温度が32℃~36℃のぬるま湯だということが分かったと思います。
ではなぜ、熱いお湯で洗顔するのがダメなのか解説していきます。
- 肌が乾燥する
- 過剰な皮脂分泌を招く
- 毛穴が目立つようになる
肌が乾燥する
温度の高いお湯で洗顔すると、皮脂が取れすぎてしまいます。
皮脂には肌を乾燥や紫外線などダメージから守る役割があります。
なので、皮脂がなくなりすぎるのは乾燥に繋がります。
乾燥した肌は、カサカサになったり、ツッパリ感を感じたりすることもあります。
過剰な皮脂分泌を招く
実は、熱いお湯で洗顔した後に乾燥した肌は、皮脂が足りないと感じとり、皮脂分泌を促します。
その結果、皮脂が過剰に分泌され、テカりやすくなります。
肌がテカる
↓
洗顔で油分をとりすぎる
↓
皮脂が過剰分泌される
↓
肌がテカる
このような負のスパイラルになります。
顔がテカりやすい男性はこれに陥りがちです。
毛穴が目立つようになる
熱いお湯で洗顔すると肌が乾燥し、毛穴が開き目立つようになります。
開いた毛穴に皮脂が入り込み、酸化すると黒ずみになります。
いわゆるイチゴ鼻ってやつですね。
【冷水】洗顔時の水の温度が低いとダメな理由
次は、冷たい水がダメな理由を解説していきます。
- 汚れが落ちにくい
- 皮膚温が低下し、美容成分が浸透しづらくなる
この2点です。
汚れが落ちにくい
まず、1つ目は冷たい水だと油分が落ちづらいことです。
汚れの落ち具合を確認したところ、お湯の温度が高い方がよごれの落ち具合はよく、25℃では汚れが落ちにくい状態でした。
引用:ディセンシア
温度が高いほど汚れが取れるということですね。
温度の低い冷たい水では、皮脂などの油汚れが十分に取れない可能性があります。
皮膚温が低下し、美容成分が浸透しづらくなる
冷たい水での洗顔がダメな理由2つ目は、皮膚温度が低下してしまうことです。
35℃のぬるま湯と、水温25℃の水を比較すると、水温25度の水で顔をすすいだ1分後には皮膚温が7℃低下していることが分かります。
先ほども説明しましたが、正常な皮膚の温度は32℃~34℃と言われています。
また、皮膚温が低いと美容成分の働きも低下してしまうのです。
皮膚温が35℃から25℃に下がることで、美容成分の働きが87%もダウンしていることが分かります。
洗顔後は、乾燥防止のため、化粧水や乳液といった保湿アイテムを使用します。
このスキンケアアイテムに配合されている美容成分が、力を発揮できなくなってしまうのです。
【まとめ】洗顔の温度は32~36℃のぬるま湯で
今回は、洗顔は何度のお湯ですればいいのかを具体的に解説してきました。
「熱いお湯」「冷たい水」どちらも適切ではありません。
32℃~36℃くらいのぬるま湯を使うことで、一番肌に良い洗顔ができますよ。
「冷たい水で洗顔していた」
「シャワーの熱いお湯でそのまま洗顔していた」
このような方は、ぜひ32℃~36℃のぬるま湯で洗顔するように意識してみてくださいね!